「TOEICの点数が高ければ、海外でスマートに交渉できる」 そんな幻想を抱いていた時期が、私にもありました。
実際、貯金400万を握りしめて渡豪した私が経験したのは、**「英語ができるはずなのに、一言も言い返せない」**という屈辱的な敗北でした。
1. 「半分だけ返すわ」に沈黙した日
シェアハウスを出る時、当然のようにデポジット(保証金)は全額返ってくると思っていました。 しかし、オーナーが告げたのは無慈悲な一言。
「掃除代が必要だから、半分しか返さないよ」
もし、私が本当の意味で「英語を武器」にできていたら、ここで戦えたはずです。 「入居時の契約書にそんな記載はない」「掃除は完璧にしたはずだ」と。
でも、私の口から出たのは、 「……OK(分かった)」 という情けない一言だけでした。
相手に反論する言葉が、瞬時に出てこない。 「最初に詳しく聞かなかった自分が悪いのかな」と無理やり自分を納得させ、言葉を飲み込みました。 945点というスコアは、目の前の「不当な搾取」から自分を守る盾にはなってくれませんでした。
2. 「交渉」はPart 3の先にある
TOEIC Part 3(会話問題)を解いている時、あなたは「ただ内容を理解する」だけで満足していませんか?
現場で必要なのは、相手の不当な提案に対して「No」と言い、自分の正当性を主張する**「切り返しの速度」**です。
- 相手の言い分を正確に聞き取る
- 即座に反論の構成を頭の中で作る
- ひるまずに、相手の目を見て口に出す
相手が笑いながら、あるいは淡々と「不当な条件」を突きつけてきたとき、あなたの脳は即座に英語で反論を組み立てられますか?
これができない高得点者は、海外ではただの**「物分かりの良いカモ」**です。 私のような思いをしたくなければ、今日からリスニングの聞き方を、「問題を解くため」から「自分を守るため」に変えてください。


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